
男性の取得も増加!育休取得者に「ずるい…」と思うのは自然な感情
育休を取った同僚に対して、「休んでいるのにお金がもらえるなんて不公平だな」とモヤモヤしたことはありませんか?私はあります。でもその感情、自然なことだと思います。むしろ、それを感じるのは、あなたが責任感を持って働いている証拠だとも言えるでしょう。
多くの場合、不満の原因は「休んでいるのにお金をもらえるなんて」という感情からではなく、休むことによって「自分の仕事の負担分が増える」という点にあるのではないでしょうか。自分に全く影響がないなら、完全に他人事ですみますからね。この記事では、育休制度が持つ「公平性」と「課題」を見ていきます。
1. 育児休業給付金(手当)は「みんなで支え合う仕組み」なのに、なぜ不満が出る?
まず知っておきたいのは、育児休業給付金の仕組みです。この給付金は、全ての労働者が支払う雇用保険料を財源にしています。つまり、育休を取る人も取らない人も、平等にこの制度を支えているのです。
給付金の基本ルール
- 最初の6カ月間:給与の約67%が支給される
- それ以降:給与の約50%が支給される
例えば、月収30万円の人が育休を取った場合、6カ月間で約120万円、その後の6カ月で約90万円、合計で約210万円が給付されます。
それでも不満が出る理由
「みんなで支え合う仕組み」のはずですが、育休を取らない人には給付金という直接的な恩恵はありません。それどころか、職場では以下のような声が聞こえてきます。
- 「仕事が増えるのに補填がない!」
- 「休んでいるのにお金だけもらえるなんて…」
これは、「制度の平等」と「現場での負担感」のズレが引き起こす問題です。
2. 少子化の時代、「支え合いの精神」が薄れる現実
ここで、少子化が育休制度への不満に与える影響について考えてみます。
独身者や子どもを持たない家庭が増加
現代では、独身率や子どもを持たない選択をする家庭が増えています。こうした社会の変化が、「育休制度は自分には関係ないもの」という感覚を生み、不満が広がりやすくなっています。
職場のリアルな声
- 「自分には子どもを持つ予定がないのに、なんで負担を分担する必要があるの?」
- 「育休は一部の人だけが得する制度に見える」
このような声が増える背景には、「育休制度が自分のためになる」という意識が薄れている現実があります。
3. 極端なケースが不満を増幅させる
特に育休制度への不満を増幅させるのが、いわゆる「制度の悪用・濫用(とまでは言わないまでも…)」と感じられがちなケースです。
実例:連続育休と退職
例えば、「子どもを4人連続で産み、8年近くほとんど職場に復帰しないまま退職した」という話を聞いたことはありませんか?こうしたケースがあると、職場での不満が一気に増幅します。
- 「一部のケースが全体の印象を悪くする」
- 「本当に支え合いのための制度なのか?」と疑問を持たれる
実際には少ないケースでも、目立つエピソードとして語られることで、制度そのものが不信感を持たれてしまうのです。
4. 育休に不満を言うと「器が小さい」と言われる文化
あえて口に出す人は少ないとは思いますが、職場で「育休取得者に不満を言う人」がいたら、
「不満を言うなんて器が小さい」「育休取得者を応援するのが当たり前」といわれるだけではすまないでしょう。おそらく人間性にダメ出しを食らうと思います。
でも、みんな本音はこうではないでしょうか?
- 「自分の仕事が増えるのに、何も見返りがないのはつらい」
- 「大変なのは分かるけど、こちらも負担を抱えている」
この気持ちは間違いじゃないです。ただその気持ちをぶつける先の問題ですよね。職場の人は言わずもがな日々大変な思いで仕事をし、育休者も大変な中子育てをしているのです。そこに思いをはせて、育休制度という制度の欠陥について考え意見していくことが一番の解決策です。
5. 解決策:「支える側」の負担を軽減するためには
育休制度を納得できるものにするためには、「支える側」にも納得感を与える仕組みが必要ではないでしょうか。私が思いつくのは以下のようなものです。実際に手当を支給するとなると金額だの不正利用だの新たな問題も発生するとは思いますが…。
金銭的補填を強化
- 育休取得者の業務を引き継ぐ社員に特別手当を支給。
- 国や自治体が派遣社員や臨時雇用の費用を補助。
制度の透明化
- 育休制度が「社会全体の投資」であることを周知。
6. まとめ:育休制度はこう変わるべき!と声に出していこう
育休制度はとても大切な仕組みです。その納得性を高めるには、「支える側」には不満が存在するという事実を受け止め、具体的な改善策を講じていくことが不可欠です。
また職場のメンバーも、その不満の矛先を育休取得者に向けるのではなく、子育ての大変さに思いをはせ、制度を改善していく力にしていきたいものですね。
「あなたの職場では育休についてどんな声が上がっていますか?ぜひコメントで教えてください!」
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